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2023/09/02
【測量課長が教える】トータルステーションの据え方とコツをわかりやすく解説!
トータルステーションは測量において不可欠な機器で、その正確な据え方は測量結果の正確性を大きく左右します。
本記事では、トータルステーションの据え方についてわかりやすく解説し、新たに測量を始められる方や測量業に関心がある方に、仕事のイメージを掴んでもらえたらと思います。
前編、後編でわけて動画でも解説していますので、ぜひご覧ください。
トータルステーション据え方の基本
トータルステーションの設置は、正確な測量データを得るために重要です。まずは三脚の設置から始め、機器の高さと安定性を確保します。重要なのは、三脚を広げて固定すること。
これで機器の安定性が確保されていきます。さらに身長に合わせた適切な高さに調整することが肝心です。
トータルステーションを三脚の上に設置した後、機器を水平にする必要があります。気泡管(円形機保管)を使って機器を水平にしていきます。
どうしてもこの際に必要なのが微調整です。水泡が中心に来るように機器の位置を調整していきましょう。
調整方法としては三脚の調整ネジを使用して精密に調整します。
これは、右側が高い場合は右側を下げる、または左側を上げることによって行います。
トータルステーションの精密な調整を電子気泡管で行う
さらに精密な調整をする場合、使用するのが電子気泡管です。
電子気泡管は、水平・垂直の調整を行うもので、物理的な気泡管が液体が入った管の中で気泡で判断するものと比べて、デジタル表示と高精度の高め、高い調整が可能となります。
トータルステーションを使う時に、並行を作り出すのはとても重要な部分だけに、電子気泡管を使い精密な測量をするための下準備を行なっていきます。
トータルステーションでの角度と距離の測定
基準点から目的の点までの角度と距離を測定するために、トータルステーションの観測機能を使用します。
機械の位置や温度などの情報を入力し、対象点までの正確な角度と距離を測定していき、それができたら、実際にトータルステーションを使える形になります。
トータルステーションのいいところが、測量を行っているデータを保存できることです。保存したデータはUSBでダウンロードすることができるため、そこから会社のパソコンに移行し、測量データの分析がスムーズに行うことができます。
余談ですが、もしトータルステーションがなければアナログでの測量、記録という形になり一気に手間・時間がかかっていきます。
便利かつ準備が必要な部分はありますが、その分測量のしやすさ・効率化にはかなり貢献してくれる測量にはなくてはならない機材となります。
トータルステーションの据え方まとめ
またトータルステーションの設置中には様々な問題が生じることがあります。
据え方としては、下記を具体的に守ることで、適切に使うことができます。
・三脚は胸の高さぐらいに伸ばす
・しっかり踏み込んで三脚を固定する
・トータルステーションと三脚を定芯桿でしっかり固定する
・3本の足を調整して、円形気泡感をほぼ中心にする
・円形気泡感で合わせた後に、電子気泡感で正確に整準する
・横の棒気泡管と整準ネジを平行にすると据えやすい
不安定な地面での三脚の設置や、極端な傾斜の調整方法もあるため、上記のまとめを参考にトータルステーションを使っていきましょう。